国慶節パレードでスマホ一色 「記録」優先で「感動」を逃す人々

国慶節パレードでスマホ一色 「記録」優先で「感動」を逃す人々

ハノイで行われた建国80周年記念パレードのリハーサルで、多くの市民が沿道を埋め尽くした。しかし目立ったのは、行進する兵士よりも一斉に掲げられたスマートフォン。大切な瞬間を残そうとする一方で、「体験そのものを味わえなくなっているのでは」との声が上がっている。

8月24日夜、ベトナム建国80周年を祝うパレードの総合リハーサルが首都ハノイで行われた。沿道には数万人が集まり、力強い行進に歓声が上がった。しかし人々の手には次々とスマートフォンが持ち上がり、撮影や配信に夢中になる光景が広がった。

この様子はすぐにSNSで拡散され、「感動が画面越しになってしまう」との意見も寄せられた。専門家は「スマホ依存の象徴」と指摘する。

米国の研究者カル・ニューポート氏は、著書『デジタル・ミニマリズム』で「人は体験するよりも、見えない観客に向けて“コンテンツ作り”をしている」と分析。スマートフォンは通知や「いいね」で人を惹きつけ、気づかぬうちに依存を強める仕組みになっているという。

写真がSNSで評価されると、人は「承認された」と感じる。だからこそ、多くの人が特別な時間ですら画面越しに過ごしてしまう。ニューポート氏は「退屈や静けさを受け止める時間が失われ、常にスマホを見てしまう」と警告する。

同氏が提案するのは「30日間のデジタル断食」だ。必要最低限のツールだけ残し、代わりに散歩や読書、友人との会話、地域活動などに時間を充てる。期間終了後、本当に意味のあるツールだけを目的を決めて使い直す。これにより、自分の時間と注意を取り戻せるという。

ニューポート氏は「カメラがあふれる時代だからこそ、目と耳と心で体験することが大切だ」と強調している。

※引用元:Znews(2025年8月25日)
※本記事は元情報を翻訳した内容であり、情報が変更される可能性があります。