ベトナムのVingroup傘下で高速鉄道事業を担うVinSpeedは、登録資本金を3兆1,200億ドンから3兆3,000億ドンへ引き上げた。11月に入ってから2度目の増資で、設立から約半年で資本規模は5.5倍、増加額は2兆7,000億ドンに達した。今回の増資により、同社の資金基盤は一段と厚くなり、進行中の鉄道プロジェクトの推進力が高まる見通しだ。
直近の増資の経緯
11月3日、VinSpeedは不動産企業「フンロン(CTCP Quản lý và Đầu tư Bất động sản Hưng Long)」との合併により、登録資本金を1兆5,000億ドンから3兆1,200億ドンに増額した。フンロンが保有していたVingroup株2億4,346万株はVinSpeedに移管され、移管後のVingroup保有株は3億7,900万株超、Vingroup発行済み株式の約9.77%となった。11月9日までに、同社はさらに増資を実施し、登録資本金は3兆3,000億ドンとなっている。
株主構成と設立時の資本
VinSpeedは5月6日に設立。設立時の登録資本金は6,000億ドンで、Vingroup会長のPham Nhat Vuong氏が3,060億ドン(51%)を拠出した。ほかにVingroup(10%)、Vietnam Investment Group JSC(35%)、Vingroup副会長のPham Thuy Hang氏(3%)が主要株主として名を連ねる。Vuong氏の2人の息子(Pham Nhat Quan Anh氏、Pham Nhat Minh Hoang氏)もそれぞれ0.5%を拠出している。
進める鉄道プロジェクト
VinSpeedは国家プロジェクトである南北高速鉄道への投資登録を完了。事業費は約156万2,000億ドン(約613億5,000万米ドル)規模と試算され、用地補償・移転・再定住費は含まれない。あわせて、ハノイ—クアンニンやホーチミン市—カンゾーを結ぶ高速鉄道路線の提案も進めている。
ベンタン—カンゾー線の計画
ベンタン—カンゾー線は本線延長が約53km、8つの行政区画を通過し、必要用地は約317ヘクタール。起点はホーチミン中心部のハムギ—レロイ交差点(ベンタン市場付近)、終点は海上都市計画「Vinhomes Green Paradise」に隣接する39ヘクタールの用地。標準軌(1,435mm)の複線で設計速度は時速350km。第1段階はベンタンとカンゾーの2駅を整備し、第2段階でタン・トゥアン、タン・ミー、ニャーベー、ビンカンの4駅を追加できる計画だ。車両基地と運行管理センター(OCC)はカンゾーに設置する。総事業費は約8兆6,650億ドン(約33億米ドル)。建設費約3兆7,000億ドン、設備費約2兆4,700億ドン、プロジェクト管理費約7,400億ドン、予備費約1兆700億ドン、利息約5,800億ドンという内訳である。工程面では、2025年第4四半期までにFS(実現可能性調査)と用地確保を終え、以降2027年第3四半期まで施工と機器据え付けを進め、2027年末に試運転、2028年第1四半期の商業運転開始を目指す。
見通し
資本増強と株式移管で手元の事業資源を拡充したVinSpeedは、南北高速鉄道を含む複数路線の並行推進に備える。今後は投資家認定、用地交渉、資金調達の具体化といった手続きが焦点となる。登録資本金が約13億米ドル規模に達したことで、計画の実行力に対する市場の注目は一段と高まりそうだ。
※引用元:znews.vn(2025年11月09日)
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